Japanese
English
短報
原発性全身痙攣発作の治療予後
Therapeutic Prognosis of Primary Generalized Tonic-Clonic Seizures
久郷 敏明
1
,
森光 淳介
1
,
細川 清
2
,
平田 潤一郎
3
,
辻 治憲
4
,
中岡 清人
4
Toshiaki Kugoh
1
,
Junsuke Morimitsu
1
,
Kiyoshi Hosokawa
2
,
Junichiro Hirata
3
,
Harunori Tsuji
4
,
Kiyoto Nakaoka
4
1国立岩国病院神経科
2岡山大学医学部神経精神科
3津山積善病院
4恵愛会柳井病院
1Department of Neurology, Iwakuni National Hospital
2Department of Neuropsychiatry, Okayama University Medical School
3Tsuyama Sekizen Hospital
4Keiaikai Yanai Hospital
pp.1368-1371
発行日 1982年12月15日
Published Date 1982/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203517
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Ⅰ.緒言
てんかんの予後規定因子として,発作型の相違および外因の存在が大きく影響することが知られている1,2)。とくに,外因が存在する場合,発作の転帰が難治となりやすいのみではなく,精神症状を合併することが多く,社会適応は不良となる傾向がある3,4)。ただし,この場合の予後は,てんかん自体の経過により規定されるというよりも,外因となった疾患そのものの後遺症状を反映している可能性が強く,このことが問題をさらに複雑にしている5)。
そこでこのたびは以上の視点から,外因の影響がなく,病態生理からも均一と考えられる発作型を対象に,より純粋なてんかんの治療予後規定因子を明らかにすることを目的として,原発性全汎発作とくに強直間代性全身痙攣発作を単一に示す症例を取り上げ,種々の角度から検討を加えた。
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