Japanese
English
研究と報告
精神分裂病におけるZotepineの臨床効果について
Clinical Effects of Zotepine on Schizophrenics
児玉 隆治
1
,
徳田 康年
1
,
佐藤 親次
1
,
土屋 健二
1
Ryuji Kodama
1
,
Yasutoshi Tokuda
1
,
Shinji Sato
1
,
Kenji Tsuchiya
1
1成増厚生病院
1Narimasu-Kosei Hospital
キーワード:
Zotepine
,
Schizophrenia
,
Prolactin
,
Clinical evaluation
Keyword:
Zotepine
,
Schizophrenia
,
Prolactin
,
Clinical evaluation
pp.843-856
発行日 1980年8月15日
Published Date 1980/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203138
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抄録 われわれは,26例の精神分裂病を対象として,新しい抗精神病薬Zotepineの臨床効果ならびに安全性について検討し,以下のような結果を得た。全般改善度は68%で,しかも大半の例で2週以内に効果発現が認められた。1日至適用量は150〜300mgの範囲で,鎮静作用と抗幻覚妄想作用において改善度が高く,比較的広いスペクトルを示した。12例(46.2%)において副作用を認めたが,投薬中止となった3例(流涎2例,不整脈1例)を除いては,いずれも軽微なものであった。脳波およびプロラクチン分泌反応に及ぼす影響の検討からは,本剤のもつ抗精神病作用の薬理学的裏づけが得られ,とくに後者からはChlorpromazineとほぼ同等のclinical potencyをもつことが示唆された。
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