資料
精神医学領域における雑誌文献の探索
佐藤 和貴
1
Kazutaka Sato
1
1慶応義塾大学医学情報センター
1Medical Library and Information Center, Keio University
pp.207-212
発行日 1978年2月15日
Published Date 1978/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202727
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I.はじめに
研究室や図書館,あるいは自宅で,毎日,多くの雑誌を見る機会があり,数多くの論文にめぐりあう。このなかから,気のついた文献をメモしたり,自分の研究テーマに関連する論文をカードに書きぬいたり,そんな作業をよくするものである。地味な作業をつみかさねていくうちに,カードがたまったり,コピーした文献が積まれたりする。そこで,同じ種類のものをまとめたり,一定の区分け作業をして,個人ファイルを作る。寄稿を依頼されたり,必要が生じたりしたときには,このファイルをあたることにしておく。
多かれ少なかれ,研究にたずさわっている人達は,このようなファイルを持っていることだろう。
このような個人ファイルとはまったく別に,公けの情報ファイルとも言うべきものが存在している。ここで公けの情報ファイルというのは,専門の機関が多数の雑誌に目を通し,著者名,論題名などの必要事項の書きぬきを行ない,これらのデータを主題別にまとめて,ある場合には論文内容の要約をつけて,定期的に出版している資料のことである。
図書館では,これらの資料を索引誌,内容の要約のついたものを抄録誌と呼んで,ふつうの雑誌とは別に扱い,利用しやすい場所にまとめておかれていろ。
個人ファイルには個人の行届いたシステムがあり,よさもあるが,個人で目の届かない範囲をカバーする索引誌や抄録誌にもよさがある。両者の連携を考えることにより,文献ファイルの量も増加し,文献探索の効率も向上することであろう。
そこで,以下に,具体的に資料名をあげて,利用方法について述べていくことにする。
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