Japanese
English
研究と報告
慢性精神分裂病における血清クレアチン・フォスフォキナーゼ活性に関する研究
Studies on Serum Creatine Phosphokinase Activity of Chronic Schizophrenics
有岡 巌
1
,
浅尾 之彦
1
,
和多田 裕
1
,
水原 哲生
1
,
中野 志隆
1
,
松岡 洋一
2
,
梅垣 健三
2
Iwao Arioka
1
,
Yukihiko Asao
1
,
Hiroshi Watada
1
,
Tetsuo Mizuhara
1
,
Yukitaka Nakano
1
,
Yoichi Matsuoka
2
,
Kenzo Umegaki
2
1奈良県立医科大学神経精神科学教室
2奈良県立医科大学病態検査学
1Dept. of Neuropsychiatry, Nara Medical Univ.
2Dept. of Clinico-Laboratory Diagnostics, Nara Medical Univ.
pp.1047-1052
発行日 1976年10月15日
Published Date 1976/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202536
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Ⅰ.緒論
近年,精神病患者において,血清クレアチン・フォスフォキナーゼ(SCPK)の活性亢進をみる場合があるという報告がされてきている。そして,更に関心をひくことは,その亢進が,おもに筋型分画の活性亢進にもとついているということである4〜8)。
この活性亢進は,ことに,急性精神病の状態において,その頻度が高く(特に高いとはいえないとは思えるが1)),また,その亢進した値は,慢性状態における場合よりも有意に高いとされている4,6,8)。このようなことから,Meltzer3)は,SCPKの値を測定することが,精神病に関する化学的検査になるとした。
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