Japanese
English
研究と報告
Münchhausen症状群について—その2症例と,“Special Patient”との関連について
On Münchhausen Syndrome: Two Cases of the Syndrome, with Reference to "Special patient"
保崎 秀夫
1
,
浅井 昌弘
1
,
白倉 克之
1
,
渡辺 明子
1
Hideo Hosaki
1
,
Masahiro Asai
1
,
Katsuyuki Shirakura
1
,
Akiko Watanabe
1
1慶応義塾大学医学部精神神経科
1Dept. of Neuropsychiatry, School of Medicine, Keio University
pp.583-588
発行日 1975年6月15日
Published Date 1975/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202326
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I.はじめに
Müchhausen(Munchausen)症状群は1951年Asher, R. 3)がLancet誌上に記載したのに始まる。これに属する患者は広く臨床一般において医師,看護者,病院を悩ますものとして知られており,入院から退院まで患者に周囲が振り廻され,治療にも困難な点が多い。精神医学の領域でpseudologia phantasticaとか,polysurgeryとしてまとめられる患者の一部もこれに含まれる。
以下われわれの経験した2症例をあげ,Münchhausen症状群についての今日までの考え方や,いわゆる“special patient”(Main)との関係について考察してみたいと思う。
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