Japanese
English
研究と報告
分裂病者の結婚について
On the Marriage of Schizophrenic Patients
下山 敦士
1
,
洲脇 寛
1
Atsushi Shimoyama
1
,
Hiroshi Suwaki
1
1慈圭病院
1Jikei Hospital
pp.1177-1184
発行日 1973年11月15日
Published Date 1973/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202099
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
精神分裂病を体験した結婚適齢期にある患者,およびその家族にとって,結婚問題はさけることのできない大きな難関であると思われる。さまざまな事柄,たとえば,どの程度心理的肉体的負担に耐えられるかということ,共感性,経済能力,配偶者のこと,遺伝に関することなど,考慮に入れねばならない要素が多い。ところが実際の臨床場面で結婚に関する質問が出たとき,精神科医としてどのように回答してよいかとまどうことが多い。遺伝に関する資料を除けば,分裂病者の結婚に関する文献はきわめて乏しく,参考としうるものは少ない。
そこで,入院を経験し,その後結婚した分裂病者の追跡調査を行ない,この問題の側面に光をあててみた。
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.