Japanese
English
研究と報告
仮性対話性独語の研究—精神分裂病と振戦せん妄の場合
Ueber die pseudodialogischen Monologe : bei Schizophrenie und Delirium tremens
臼井 宏
1
Hiroshi Usui
1
1日本大学医学部精神神経科学教室
1Neuropsychiatrische Klinik, Medizinische Fakultät, Nihon Universität
pp.577-583
発行日 1971年6月15日
Published Date 1971/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201761
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I.緒言
われわれ精神科医が患者の独語に接する機会はきわめて多いにもかかわらず,独語に関する論文はきわめて少なく,本邦ではわずかに古川5)と小倉11)の2つを数えるに過ぎない。これらは分裂病者の独語が如何なる体験を伴っているかを,主として現象学的見地から論じたものである。
最近,主としてアメリカにおいて,行動科学的見地から,communication behaviorやlanguage behaviorの研究がさかんであるが,独語に関してのこれらの面からの研究はなされていない。
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