Japanese
English
特別研究 分裂病家族の研究・1
一分裂病家族の生態(事例A)
The Ecology of a Family of Schizophrenic Patient (Case A)
牧原 浩
1
Hiroshi Makihara
1
1日本大学医学部精神神経科学教室
1Dept. of Psychiatry and Neurology, Nihon Univ. School of Med.
pp.916-924
発行日 1970年11月15日
Published Date 1970/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201674
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(1)家庭訪問で得られた資料をもとに,一分裂病家族のなまなましい生態を描こうと試みた。
(2)家族の行動とcommunicationの両面から,家族共同体の荒廃を招いた著しい“分散”の様態と,正反対な,家族が“合一化”する様態を中心に論じた。この正反対な両極がそのまま併存し,成全されぬことが,著しい不安定をもたらしている。
(3)唯一人,主婦的な役割と両親間のmessageの媒介を行なうという形で,家族の成全を心がけざるを得ない立場にあった患者について論及した。
(4)最後に,音調テストおよびI. C. L. の結果と,この家族の臨床との関連性を述べた。
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