Japanese
English
研究と報告
脳波上に持続性の睡眠波(Drowsy Pattern)を示す分裂病様状態の1例
A Case of Schizophrenic State with Continuous Drowsy Pattern
服部 英世
1
,
原田 正純
1
Eisei Hattori
1
,
Masazumi Harada
1
1熊本大学医学部精神神経医学教室
1Dept. of Neuropsychiat., Kumamoto Univ. Medical School
pp.757-762
発行日 1970年9月15日
Published Date 1970/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201656
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21歳の女性。分裂病像で発病し,分裂病の診断で初め治療されたが脳波上は持続性に睡眠波(drowsy pattern)を示した1例を報告した。精神病像の特徴は周期性であって緊張病性の昏迷と興奮,幻覚・妄想状態,軽躁状態がみられたこと,対人反応がよく保たれていること,間歇期にはいわゆる分裂病性の欠陥症状がみられないことがあげられる。精神症状とdrowsy patternは相互に密接な関係があって,何らかの意識の障害(変容)が関与しているものと推定される。診断についてナルコレプシー,間脳症との関係を論じた。
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