Japanese
English
研究と報告
青年期に好発する異常な確信的体験
Wahnhafte Erlebnisse in der Adoleszenz: ihre Besonderheit bei der Beziehungssetzung
村上 靖彦
1
,
大磯 英雄
1
,
青木 勝
1
,
高橋 俊彦
1
Yasuhiko Murakami
1
,
Hideo Oiso
1
,
Masaru Aoki
1
,
Toshihiko Takahashi
1
1名古屋大学医学部精神医学教室
1Psychiatrische Klinik der Universität Nagoya
pp.573-578
発行日 1970年7月15日
Published Date 1970/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201635
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I.はじめに――考察の対象
「自分の体から,嫌な臭いを発散している」「自分の目つきがするどいので,人に嫌な感じを与える」などと訴える症例については,わが国においても既に,鹿野,足立,中沢,宮本,笠原,山下らによって報告され,論じられている。
われわれもまた,ここ数年来,青年期に好発する病態として,自己の視線,体臭の他,自己の表情,容姿などを主題とする関係妄想や,それらへの妄想的こだわりを示す,確信的体験を伴う一群の病態を,一応〈思春期妄想症〉〈妄想様固定観念4)〉などと仮称してとり上げ,それらを思春期心性との関連のもとに検討し,報告してきた。
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