Japanese
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研究と報告
青年期に好発する異常な確信的体験—(第2報)自己の状態がうつると悩む病態について
Wahnhafte Erlebnisse in der Adolescenz : über die Kranken, deren Leiden das Übertragen ihres üblen Zustandes auf den anderen ist
大磯 英雄
1
,
小出 浩之
1
,
村上 靖彦
1
,
富山 幸佑
1
,
殿村 忠彦
1
Hideo Oiso
1
,
Hiroyuki Koide
1
,
Yasuhiko Murakami
1
,
Koyu Tomiyama
1
,
Tadahiko Tonomura
1
1名古屋大学医学部精神医学教室
1Psychiatrische Klinik der Universität Nagoya
pp.49-55
発行日 1972年1月15日
Published Date 1972/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201844
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I.はじめに
われわれは数年来青年期に好発する病態をとり上げ研究を続けており,すでに〈思春期妄想症〉,〈妄想様固定観念1)〉などと呼んだ一群の病態について発表し,その後これらに類縁するもののうち関係妄想を主とするものを一群としてまとめ,第1報として論文2)「青年期に好発する異常な確信的体験—関係づけの特殊性」において〈避けられ妄想〉と仮称し,その体験構造について論じた。
そのさい二つの契機である関係妄想と身体異常感のうち,主として前者が前景にたつ症例を考察の対象とした。その中には自己臭,視線などについて悩むものの他,自己の容姿・表情・雰囲気などについて悩むもの,さらには自己の状態がうつると悩むものなどがあることを報告した。
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