第7回精神医学懇話会 精神科診療所をめぐる諸問題
主題報告
精神医療における精神科診療所の位置づけ—立津先生の質問の一端にお答えして
山越 剛
1
1山越診療所
pp.9-11
発行日 1969年1月15日
Published Date 1969/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201424
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「わたしの村の患者さんや家の人に,この病気は"大学病院ニ行ツテ診テモライナサイ"と,すすめますと,わたしに一緒について行つてくれともうします。"大学病院ノ××先生ニ紹介状ヲ書イテアゲマスカラ"と話しますと,はじめて大学に受診する気になるようなことが,よくあるんですよ。」(ある保健婦さんの話し)。
精神科診療所をめぐるいくつかの問題について,立津先生から頂いたご質問にお答えするため,群大精神科から精神病院を経て,現在診療所に関係する仲間(精神科診療所5,精神病院付属診療所1,総合病院の精神科外来担当1)があつまつて,何回か話しあつた。その要約として,この原稿を書いた。立津先生の6つのご質問のなかから,質問②の日本の精神医療において,診療所はなんらかの形の特徴ある,独自の機能を発揮できるだろうか。質問④の企業として成り立つていけるかの二つを中心として話をすすめたい。
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