Japanese
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研究と報告
あるハイミナール中毒患者の死—いわゆる人間学的考察
Der Tod eines Hyminal-suchtigers: vom sog. anthropologischen Standpunkt aus
前田 利男
1
,
田宮 崇
1
Toshio Maeda
1
,
Akira Tamiya
1
1新潟大学医学部精神医学教室
1Aus der Psychiatrischen Klinik der Niigata Universität
pp.871-874
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201265
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Ⅰ.序論
Arzneimittelsuchtの成因に関しては,素質的原因と環境的原因の二つが一般に考えられている。ただそのどちらがより根本的な原因であるかは個々の症例によつて違うであろう。
Suchtに関しては,いろいろな観点より解釈されるであろうが,v. Gebsattel2)はArzneimittelsuchtにおいてMitte1そのものが人間を破滅に導くのではなく,むしろその人間がMittelを使用せざるをえなくなつた不満,空虚感,実存的苦悩がSuchtにおちいらせ,その人間を破滅に導くことを明らかにした。v. Gebsattelを初めZutt,Kulenkampffなどのいわゆる「了解的人間学的立場」からもSuchtに関する解釈が行なわれている。
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