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特集 精神療法における治癒機転
第63回日本精神神経学会総会シンポジウム
精神療法における治癒機転に関する一考察(第1報)
A Consideration on the Curative Mechanism in Psychotherapy: the first report
渡辺 久雄
1
Hisao Watanabe
1
1名古屋大学医学部精神神経科教室
1Dept. of Neuropsych., School of Med., Nagoya Univ.
pp.243-247
発行日 1967年4月15日
Published Date 1967/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201174
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Ⅰ.緒言
精神療法における「治癒機転」の究明は,精神療法のもつ意味をさぐり,医学的治療法としてさらに一歩進展せしめる意義をも有すると考えられる。「治癒機転」を論ずるとき,そこには1人で〈あゆむ〉ことができなくなつた病者が,精神療法によりふたたび新たな〈あゆみ〉を可能にしていく姿をみることができ,この新たな〈あゆみ〉を可能にした契機と,契機たらしめた「治療状況」を症例をとおして可及的に詳密にすることにより,「治癒機転」をうきぼりにしたい。
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