Japanese
English
研究と報告
聾唖者の一精神鑑定例
Criminal Responsibility of Deaf-and-dumbness: Case Report
吉田 偕迪
1,2
T. Yoshida
1,2
1弘前大学医学部神経精神医学教室
2青森労災病院神経科
1Dept. of Neuropsych., School of Med., Hirosaki Univ.
2Dept. of Neuropsych., Aomori Rosai Hospital
pp.851-853
発行日 1966年10月15日
Published Date 1966/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201083
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I.いとぐち
現在,わが国においては刑法改正の動きがあり,法務省法制審議会特別部会においてその事業が進められている。これに対して,日本精神神経学会では数年前から刑法改正問題研究委員会が設けられ,精神医学の立場から刑法改正問題をとりあげ,刑法改正に関する意見書(案)が発表された3)。また,第63回日本精神神経学会総会の分科集会においても,精神鑑定の問題点と題して討議がなされた。
改正になる問題点の一つとして聾唖者の責任能力があげられているが,最近,聾学校という特殊な環境のなかで起こつた聾唖者の殺人事件を鑑定する機会を得たので,鑑定の概要を述べるとともに聾唖者の責任能力についてもふれてみる。
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