Japanese
English
特集 精神医療体系のなかでの精神病院の位置づけ
精神病院の機能とその限界
第63回日本精神神経学会総会シンポジウム
精神病院の機能と限界
Function and Limit of Mental Hospitals
小坂 英世
1
H. Kosaka
1
1東京都立松沢病院
1Tokyo Metropolitan Matsuzawa Hospital
pp.583-584
発行日 1966年7月15日
Published Date 1966/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201041
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I.精神病院の受動性
私は,精神病院の受動性に焦点をおいて話を進めてみようと思います。
医療機関とは元来,そこを訪れて求める患者に対してのみ医療を行なうという,きわめて受動的な機能をそなえているものです。精神病院とてその例外ではありません。いやそれどころか精神病院の場合その受動性は,病院の少数・偏在と,院外活動(訪問指導など)の未発達・未制度化および患者(家族も含めて)側の受療意欲の低さ(低くさせている諸条件も含めて)のために,一般病院の場合よりもさらにきわだつてくるのです。
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