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研究と報告
精神分裂病患者の自己概念—Qテクニックの臨床的応用
On the Self Concept of Schizophrenic Patients: Q-Technique and its Clinical Use
山上 竜太郎
1
R. Yamagami
1
1国立国府台病院精神科
1Dept. of Psychiatry, Konodai National Hosp.
pp.375-382
発行日 1966年5月15日
Published Date 1966/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201000
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I.まえがき
分裂病研究の歴史において,著者は分裂病患者の自己像に関する系統的研究に接したことがほとんどない。近時分裂病の心理療法に対する関心がたかまり,分裂病患者の現象を一つの生活史的事象のなかでとらえようとする立場が強調されるようになるにしたがつて,患者の自己概念(Self Concept)の問題が,対入関係理論の問題とともに必然的に重視されてきた。
元来,われわれ精神科医はFromm-Reichmanの言葉を借りれば,「精神医は精神障害者のコミュニケーションの内容をよく聴き,その意味を了解すべく努力しなければならない」のである。
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