Japanese
English
研究と報告
精神疾患に対するdiazepamの臨床治験
Clinical Evaluation of Diazepam in Psychiatric Disorders
三浦 岱栄
1
,
伊藤 斉
1
,
開沢 茂雄
1
,
三浦 貞則
1
,
山県 博
2
T. Miura
1
,
H. Itoh
1
,
S. Kaizawa
1
,
S. Miura
1
,
H. Yamagata
2
1慶応大学医学部神経科教室
2東京電力病院神経科
1Dept. of Neuropsychlat., School of Med., Keio Univ.
2Tokyo Denryoku Hospital
pp.443-457
発行日 1965年5月15日
Published Date 1965/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200853
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I.緒言
Chlordiazepoxideにつづいて新しいbenzodiazepine誘導体としてHoffman La Rôche社において開発されたdiazepam1)2)は,新しい向精神薬としてchlordiazepoxideにまさる効果を有することが欧米において認められている。
本剤はValiumの名で,欧州ならびに米国にて発売されているが,その適応範囲は,主としてminor tranquilizerとして不安・緊張解消作用,自律神経安定作用,鎮静,催眠作用を有し,その他chlordiazepoxide同様,抗けいれん作用と筋弛緩作用を示し,これらの諸臨床効果はchlordiazepoxideより数倍強力であるが,さらに本剤は従来のminor tranquilizerと異なり,急性の幻覚妄想状態にも有効であるという報告もなされている。
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