Japanese
English
研究と報告
神経症に対するdiazepamの治療効果
Clinical Effects with Diazepam ln Neuroses.
和田 豊治
1
,
桜田 敞
1
,
及川 光平
1
,
荒井 紀久雄
1
,
秋野 睦
1
T. Wada
1
,
S. Sakurada
1
,
K. Oikawa
1
,
K. Arai
1
,
M. Akino
1
1弘前大学医学部神経精神医学教室
1Dept. of Neuro psychiat., Hirosaki Univ. School of Med.
pp.367-372
発行日 1965年4月15日
Published Date 1965/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200841
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.緒言
1960年,スイスのRoche研究所から従来の精神安定剤や自律神経遮断剤とは化学構造式のうえからまつたく無関係で,薬理学的にも興味深い作用を有する新しい型の鎮静剤chlordlazepoxideが開発され,とくに不安・緊張の緩和にその偉力を示し,いまや数々の臨床成績が報告され,精神科領域,なかんずく神経症の治療に欠くことのできない座を占めるにいたつている。
ところがさらに1961年,同研究所のL. SternbachおよびE. Reederによつて,chlordiazepoxideと同じく,いわゆるminor tranquilizerに属する向精神薬として,新しいbenzodiazepine誘導体のdiazepamが合成された(第1図)。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.