Japanese
English
研究と報告
精神分裂病患者に対するTetrabenazine(レギュリン)の使用経験
Clinical escperiences with Tetrabenazine to the schizophrenia
三浦 岱栄
1
,
高橋 進
1
,
田村 忍
1
,
斉藤 正道
1
,
三浦 貞則
1
T. Miura
1
,
S. Takahashi
1
,
S. Tamura
1
,
M. Saito
1
,
S. Miura
1
1慶応義塾大学医学部神経科教室
pp.323-328
発行日 1962年5月15日
Published Date 1962/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200436
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Ⅰ.まえがき
いわゆる精神安定剤の出現以来,精神科領域の薬物療法は画期的な進歩をとげたが,あらゆる精神症状の軽快はまだ望めない段階にあり,さらに新たなる薬物の導入が期待されるところである。
最近Hoffmann-La Roche社研究所のPletscherらによつて,種々のBenzoquinolizlne誘導体の薬理作用を検討中,とくにTetrabenazlne(2-oxo-3-isobutyl-9,10-dimethoxy-1,2,3,4,6,7-hexahydro-11bH-benzo-[a]-quinolizine)がReserpineと同様組織内SerotoninおよびNoradrenaline遊出作用をもち,すぐれた鎮静作用を有することが明らかにされた。その後の臨床実験により,抗精神病剤として優秀な治療効果をもつことが証明され,現在スイスのRoche社から"Nitoman"の販売名で市販されている。
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