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研究と報告
Insidonの外来試用経験—自覚症状の系統化へのこころみ
Die klinische Erfahrung mit Insidon in der ambulanten Praxis.: Berücksichitigung auf neuprobierten Systematisationen von subjektiven Symptomen.
堀 要
1
,
若林 慎一郎
1
K. Hori
1
1名古屋大学医学部精神医学教室
1Aus der psychiatrischen Klinik der Universität Nagoya
pp.525-530
発行日 1964年7月15日
Published Date 1964/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200726
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Ⅰ.はじめに
現在向精神薬はますます多岐にわたり多数を加えている。その向精神作用は一応それぞれに検討せられている。それらの報告を参照するとき,われわれは,その精神作用におよぼす影響の記載において,何か不十分さを感じないわけにはいかない。これは精神病理学の体系と関連している問題ではないかと考えているとき,Insidon(Geigy)の提供を藤沢薬品株式会社より受け,これについての外来試用経験を整理するにさいして,この方面の整頓への一つの示唆をえたので,その薬効を検討するとともに,精神作用におよぼす影響の一面を整頓することをこころみた。大方の批判を受けたい。
Insidonは,浅田***の分類に従えば,情緒転轍剤Thymolepticaに属し,GeigyではPsychovegetative Harmonansと称しておるDibenzazepineに属する製剤で,Imipramin(G22355)と構造において,骨格を等しく側鎖を異にしている。
本剤は,輸入前すでに相当の検討がなされており,外来試用経験も報告1)されているので,われわれ****も初めから外来試用をすることにした。
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