Japanese
English
研究と報告
陳旧性精神分裂病集団に対するTrifluoperazineの影響—sociometryを一つの目指として
A Study on Effects of Trifluoperazine to Groups of the chronic Schizophrenia, sing sociometry
山村 道雄
1
,
米倉 育男
1
,
秋浜 雄司
1
,
大野 勇夫
1
M. Yamamura
1
,
I. Yonekura
1
,
Y. Akihama
1
,
I. Oono
1
1岐阜精神病院
1Gifu Mental Hospital
pp.307-314
発行日 1964年4月15日
Published Date 1964/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200695
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Ⅰ.緒言
Trifluoperazineは,10-〔3-(1-methyl-4-piperazinil)-propyl〕-2-trifluometyl-phenothiazine dihydrochlorideという化学名を有する向精神薬であり,本剤には抗幻覚妄想作用などとともに自発性亢進作用が認められ,陳旧性精神分裂病者にもある程度の効果が期待できるといわれている。
われわれも,Trifluoperazineを陳旧性分裂病集団に投与してその影響を観察したが,これまでの各種向精神薬の臨床効果の判定が臨床症状や行動観察を中心とした,いわば主観的なものが多かつた点にかんがみ,それを多少でも客観化しようとするこころみとしてsociometryを一つの指標として利用し若干の知見をえたので報告する。
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