Japanese
English
研究と報告
頭蓋内腫瘍におけるKorsakow症状群
Le syndrome de Korsakow au cours des tumeurs intracraniennes.
大橋 博司
1
,
浜中 淑彦
1
,
稲本 雄二郎
1
,
中江 育生
1
H. Ohashi
1
,
T. Hamanaka
1
,
Y. Inamoto
1
,
I. Nakaé
1
1京都大学精神科
1Clinique de Psychiatrie, Université de Kyoto
pp.49-55
発行日 1964年1月15日
Published Date 1964/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200660
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I.緒言
健忘症状群ないしKorsakow症状群についてはPick(1915)にはじまりGrünthal(1923),Bürger-Prinz u. Kaila(1930),van der Horst(1932)などを経てJ. Delay(1949),Conrad(1953),あるいは最近のZeh(1961)などにいたる精神病理学的研究があり,主としてその基本障害が論題の中心となつていた。他方,脳解剖学的側面からはGamper(1928)などによるAlkoholkorsakowの乳頭体説から最近ではPehfield一派による側頭葉刺激,切除などの脳外科的知見にもとづく記憶問題への接近など少なからぬ研究がある。これらの諸問題については本誌の「展望」にも発表があつた<大橋博司(1961),保崎秀夫・岡本正夫(1961)>。
今回はわれわれが観察した脳腫瘍例を資料としておもに臨床脳病理学的な見地から本病状群に着干の考察を加えたい。
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