Japanese
English
研究と報告
クロールプロマジンの治療効果と生体反応との関係—脳波およびMTによる検討
Study on the Correlatlon between Clinical and Physiological Responses to Chlorpromazine
向笠 寛
1
,
稲永 和豊
1
H. Mukasa
1
,
K. Inanaga
1
1久留米大学医学部精神神経科学教室
1Department of Neuropsychiatry, School of Me dicine, Kurume University
pp.795-799
発行日 1963年10月15日
Published Date 1963/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200618
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I.はじめに
クロールプロマジンは精神科領域においてもつともしばしば用いられる薬物であるが,その治療効果と生体反応型との相関についてはほとんどみるべき研究がない。筆者らおよびその協同研究者らは,過去数年間にわたつて精神薬物の脳波およびMinor Tremor(MT)への影響(急性および慢性投与)を観察してきたが,とくにMTと治療効果との間につねに一定の関係があることに気づいた。本報告においてはとくに,クロールプロマジンの長期投与によつて起こる臨床像への推移と,MTおよび脳波のパターンの変化とに注目して,その間に一定の関係が成立するか否かを検討することとした。
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