研究と報告
新催眠剤ハイミナールHyminal(2-methyl-3-0-tolyl-quinazolone)の臨床効果について
桜井 図南男
1
,
疋田 平三郎
1
,
西園 昌久
1
,
牧 武
1
1九州大学医学部神経精神医学教室
pp.607-611
発行日 1961年7月15日
Published Date 1961/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200354
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睡眠障害は精神科領域の日常臨床上,最も多い症状の一つであつて,いろいろの疾患にいろいろの形であらわれてくる。催眠剤を使用する場合には,それら睡眠障害の特性に応じて適当な薬剤を選ばねばならない。
一般に催眠作用を有する薬剤は
1)バルビツール酸系催眠剤
2)非バルビツール酸系催眠剤
3)プロメタジンのような抗ヒスタミン剤
4)クロールプロマジンのような神経遮断剤
5)モルフインのような鎮痛剤
のいずれかであろう。バルビツール酸系催眠剤の効果は多くの場合,適確であるが習慣性,副作用,覚醒時の不快感などのために必ずしも理想的な催眠剤とはいえない。また,3)4)5)の薬剤は選択的に睡眠障害に対して使われるものではない。
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