Japanese
English
研究と報告
精神症状を伴うパルキンソニスムスの2例
Two Cases of Parkinsonism Presenting Psychotic ymptoms
川本 昇
1
N. KAWAMOTO
1
1国立下総療養所
1National Shimofusa Sanatorium
pp.53-56
発行日 1959年1月15日
Published Date 1959/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200049
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
パルキンソニスムスでは,組織病理学的な主要な病変を黒質附近に認めるところから,その精神症状は,脳局在との関連において,興味ある問題として提供されている。(Stern1),Spatz2)Kleist3)三友4)など)最近立津5)は長年の臨床的観察と組織病理学的な検索から,この問題について優れた業績を発表し,特に臨床面では異常精神現象を中心とする精神神経症状の詳細なる追求を行つた。
私も,精神症状を伴うパルキンソニスムスとして,特有な性格変化のほかに,外国の文献では1)比較的少いとされている幻覚妄想状態を経過した1例と,頻発する精神運動性の興奮発作を認める1例を経験しているので,その異常精神状態を中心に症例追加の意味を兼ねて,ここに報告したいと思う。
Copyright © 1959, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.