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私のカルテから
抗うつ薬によりレム睡眠行動障害様症状が出現した症例より
A Case of REM Sleep Behavior Disorder Like Features with Antidepressant Treatments
大原 一幸
1
Kazuyuki OHARA
1
1大原こころのクリニック
1Ohara Psychiatric Clinic, Kobe, Japan
キーワード:
REM sleep behavior disorder
,
Duloxetine
,
Mirtazapine
,
Antidepressant
Keyword:
REM sleep behavior disorder
,
Duloxetine
,
Mirtazapine
,
Antidepressant
pp.161-164
発行日 2014年2月15日
Published Date 2014/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102656
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はじめに
レム(REM)睡眠行動障害(REM sleep behavior disorder;RBD)は睡眠レム期に夢と関連した破壊的運動行動を呈するものである。臨床的にRBD様行動を診察することは稀ではないが臨床報告は少ない。夢現象は移ろいやすいこと,実証的でないとみなされ臨床医の夢への関心喪失が近年顕著なこと,睡眠障害国際分類第2版(2005)(ICSD-2)2)ではRBD診断に睡眠ポリグラフ検査(PSG)が必須とされ診断閾値が上がっていることが要因と考えられる。今回amoxapine長期使用後にduloxetineあるいはmirtazapineの追加投与・増量により,睡眠障害国際分類初版(1990)(ICSD-1)1)のRBD臨床診断の最小限基準を満たす症例を経験した。ICSD-2に拠らないためRBDとは確定診断できないものの,抗うつ薬によりRBD様行動を呈した症例として注意を喚起する意味で報告する。
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