Japanese
English
研究と報告
双極性うつ病の入院治療に関する臨床的検討
A Clinical Study of Hospital Treatment for Patients with Bipolar Depression
小早川 英夫
1
,
板垣 圭
1
,
柴崎 千代
1,2
,
中津 啓吾
1
,
竹林 実
1,2
Hideo KOBAYAKAWA
1
,
Kei ITAGAKI
1
,
Chiyo SHIBASAKI
1,2
,
Keigo NAKASTU
1
,
Minoru TAKEBAYASHI
1,2
1国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター精神科
2国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター臨床研究部精神神経科学研究室
1Department of Psychiatry, National Hospital Organization (NHO) Kure Medical Center, Kure, Japan
2Institute for Clinical Research, NHO Kure Medical Center
キーワード:
Bipolar depression
,
Hospital treatment
,
Medication
Keyword:
Bipolar depression
,
Hospital treatment
,
Medication
pp.531-535
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102468
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抄録
双極性うつ病における入院治療について診療録を用いて後方視的に検討した。退院の時点ですべての患者に気分安定薬が使用されていたが,気分安定薬単剤で治療されていた患者は13.7%にとどまり,抗精神病薬の併用は62%,抗うつ薬の併用は51.7%であった。入院時に大うつ病性障害と診断し,入院中に診断変更された患者群は,最初から双極性障害と診断していた患者群と比較して,躁転の有無にかかわらず,有意に在院日数が長かった。これらの結果から,抗精神病薬,抗うつ薬を高率に併用し,双極性うつ病の治療に苦慮している現状および早期の適切な双極性障害の診断と治療の重要性が明らかとなった。
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