Japanese
English
資料
修正型電気けいれん療法(ECT)治療反応後の1年転帰に関する後方視的検討
A Retrospective Study of One-year Outcome after Treatment with Modified ECT
柴崎 千代
1,2
,
藤田 康孝
1,2
,
岩本 崇志
1
,
中津 啓吾
1
,
小早川 英夫
1
,
竹林 実
1,2
Chiyo SHIBASAKI
1,2
,
Yasutaka FUJITA
1,2
,
Takashi IWAMOTO
1
,
Keigo NAKATSU
1
,
Hideo KOBAYAKAWA
1
,
Minoru TAKEBAYASHI
1,2
1国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター精神科
2国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター臨床研究部 精神神経科学研究室
1Department of Psychiatry, National Hospital Organization(NHO) Kure Medical Center, Kure, Japan
2Division of Psychiatry and Neuroscience, Institute for Clinical Research, NHO Kure Medical Center
キーワード:
Electroconvulsive therapy
,
Relapse rate
,
Maintenance pharmacotherapy
Keyword:
Electroconvulsive therapy
,
Relapse rate
,
Maintenance pharmacotherapy
pp.277-283
発行日 2011年3月15日
Published Date 2011/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101818
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
電気けいれん療法(ECT)は統合失調症や気分障害などの精神疾患に対して,主に迅速な改善が求められる場合(自殺の危険,栄養不良,緊張病など)や他の治療の危険性が高いと考えられる場合(高齢者,妊婦)などに本邦でも施行され1,17),速効性があり,確実な効果が期待できる治療法である。しかし一方で,効果が持続しないことが少なくなく,再発率が高いことが指摘されている3,12,18)。近年,気分障害に対するECT治療後の再発率についてはいくつか報告されているが,統合失調症についての報告は少なく,同一施設で両疾患の再発率を比較検討した報告はない。また,維持薬物療法や再発のリスクに関して本邦においてまとまった検討はほとんどなされていないため,今回,ECT治療後の経過を調査し,再発率および疾患や維持薬物療法などの再発率に対する影響について検討したので報告する。
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.