Japanese
English
研究と報告
乳がん患者の心理状態および適応における病理外来の有効性に関する研究
Effect of Pathology Clinic on Mental State and Adjustment in Patients with Breast Cancer
永嶋 美幸
1
,
谷山 清己
2
,
南 花枝
1
,
竹林 実
1,2
Miyuki NAGASHIMA
1
,
Kiyomi TANIYAMA
2
,
Hanae MINAMI
1
,
Minoru TAKEBAYASHI
1,2
1独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター精神科
2独立行政法人国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター臨床研究部
1Department of Psychiatry, National Hospital Organization Kure Medical Center, Hiroshima, Japan
2Institute for Clinical Research, National Hospital Organization Kure Medical Center
キーワード:
Breast cancer
,
Pathology clinic
,
Anxiety
,
Coping
Keyword:
Breast cancer
,
Pathology clinic
,
Anxiety
,
Coping
pp.523-529
発行日 2013年6月15日
Published Date 2013/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102467
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抄録
根治的手術療法を受けた乳がん患者を対象に,病理外来の受診が患者の心理状態や態度に及ぼす短期的な影響を検討するために,病理外来前後で質問紙調査と面接調査を実施した。病理外来受診群は,治療意欲の高まりや安心感の獲得がなされた可能性があること,HADSが示す状態としての不安が軽減する傾向があることなどから,病理外来は短期的に不安を軽減させる可能性があることが示唆された。一方,MACのAnxious Preoccupation得点は,病理外来前後ともに受診群のほうが,非受診群よりも有意に高かった。したがって,受診群は不安に対して医学的情報を収集したり,健康に良い行動を取り入れるなどして不安を解消する特性があることが可能性として考えられ,医学情報や情緒面の適切なサポートが必要と考えられた。
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