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編集後記
K. K.
pp.1042
発行日 2010年10月15日
Published Date 2010/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101724
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今年の10月号では特集として「高次脳機能障害」を取り上げた。これが私の「精神医学」誌編集委員としての最後の特集企画になったが,読者からも「高次脳機能障害」の特集の希望が結構あったのでこれを取り上げることにした。私はこの領域の専門家ではないので躊躇したが,熊本大学の池田学先生にも相談して,テーマと執筆者を選ばせていただいた。「精神医学」の特集であるので,できるだけ精神医学系の先生方に執筆していただくのがよいと思ったのではあるが,精神科でこの領域を専門としていて執筆いただけそうな先生は思ったより少ないことに気づいた。したがって,執筆をお願いした先生方には偏りを避けられなかったことと,精神科領域では適当な方が思い当たらないため精神科以外の先生方にも登場していただく結果となったことをお断りしたい。しかし,全体としては,その道の専門家に執筆していただき,まずまずの特集になったのではないかと思う。
昔の「大脳病理学Gehirnpathologie」から現在使用されている「神経心理学Neuropsychology」への名称の変更がなされ,さらに広義の「高次脳機能障害」という用語が現れ,それも科学的な意味合いで使用される場合と行政的な意味合いで使用される場合とでは,その内容も英文名も異なるようである。その辺の状況については,森悦朗先生の論文にも記載されている。
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