「精神医学」への手紙
「薬剤誘発性の幻視はレビー小体型認知症の前駆症状か」についての上田氏の意見への返信
小阪 憲司
1
1横浜ほうゆう病院
pp.298
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101594
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上田氏が指摘するように,「まず薬剤性を疑う」ことは重要であることに異論はありません。DLB(dementia with Lewy bodies)は病初期にBPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)を最も来しやすく,それが患者や家族を苦しめ,彼らのQOLを損なっていることがしばしばです。したがって,私はDLBでは早期に疑って対応することが大切であることを主張し,初期診断の重要性を指摘しているわけです。DLBがまだあまり知られていないため,誤診があまりにも多く,その結果不幸な経過をとっている患者さんを診ることが多いという私の経験に基づくものです。各地での講演では早期診断の重要性の理由を説明しているのですが,小阪・朝田の「精神医学」の論文ではその辺の説明が不十分であったので誤解を生んだように思います。
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