動き
「第23回日本老年精神医学会」印象記
館農 勝
1
1札幌医科大学神経精神医学講座
pp.1030-1031
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101302
- 有料閲覧
- 文献概要
日本老年精神医学会は,1986年に発足した日本老年精神医学研究会を前身とし,1988年に改組され現在の組織となった,2,500名を超える会員を抱える学会である。その年次総会である第23回日本老年精神医学会は2008年6月27,28日の2日間,前田潔会長(神戸大学)のもと,「高齢社会における老年精神医学の貢献」をメインテーマに,神戸国際会議場で開催された。参加者は1,100名余りで,一般演題(口頭発表80演題,ポスター発表33演題)をはじめ,特別講演,教育講演,シンポジウム,国際シンポジウム,若手シンポジウム,ランチョンセミナーが行われた。最新の知見に関する興味深い発表とそれに続く活発な討論で,どの会場も盛り上がりを見せていた。
前回の第22回日本老年精神医学会は,第26回日本認知症学会,第13回国際老年精神医学会(IPA 2007 Osaka Silver Congress)との3学会合同で国際学会として開催された。本会もその流れを引き継ぎ「国際化」をキーワードに掲げており,特別講演Ⅰ「Dementia Network Services for Elderly Dementia in South Korea(韓国における老年期認知症のための認知症ネットワーク事業)」の韓国延世大学Byoung Hoon Oh教授をはじめ,海外からの演者も多く国際色豊かであった。もう一つのキーワードは「若手」で,2つの国際シンポジウムには,東アジアの4か国・地域の老年精神医学団体から推薦された若手医師が参加し,国を越えた活発なディスカッションが行われた。
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.