動き
「第9回日本老年精神医学会」印象記
小阪 憲司
1
1横浜市立大学医学部精神科
pp.1111
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903757
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第9回老年精神医学会は,1994年6月23,24日に日本医大第二内科の赫彰郎教授を会長として,日本消防会館で行われた。
赫教授は,早くから老年期痴呆,特に脳血管性痴呆の画像研究を手がけ,この領域では我が国の第一人者である。したがって,会長講演では,「痴呆性疾患の脳循環代謝-白質病変を中心に」と題して,お得意の画像を駆使して最近の研究の一端をわかりやすく話された。特に,MRIでleukoaraiosisを示すが大脳皮質には梗塞巣のない多発梗塞性痴呆では,PETにおいて皮質の各領域でも虚血性低灌流状態を示し,皮質に対する白質の脳循環代謝の割合が著しく低いことが示されたことは興味深い。
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