Japanese
English
研究と報告
インターネットを用いた精神障害の動向調査
A Trend Survey of Mental Disorders Through the Internet
矢作 千春
1
,
太刀川 弘和
2
,
谷向 知
3
,
根本 清貴
4
,
遠藤 剛
4
,
芦澤 裕子
4
,
田中 耕平
4
,
石井 竜介
4
,
石井 徳恵
4
,
橋本 幸紀
4
,
水上 勝義
3
,
朝田 隆
3
Chiharu YAHAGI
1
,
Hirokazu TACHIKAWA
2
,
Satoshi TANIMUKAI
3
,
Kiyotaka NEMOTO
4
,
Gou ENDOU
4
,
Yuko ASHIZAWA
4
,
Kouhei TANAKA
4
,
Ryusuke ISHII
4
,
Norie ISHII
4
,
Kouki HASHIMOTO
4
,
Katsuyoshi MIZUKAMI
3
,
Takashi ASADA
3
1筑波大学大学院医科学研究科精神医学教室
2茨城県精神保健福祉センター
3筑波大学大学院人間総合科学研究科精神病態医学
4筑波大学附属病院精神神経科
1Master's Program in Medical Sciences, University of Tsukuba, Japan
2Ibaraki Prefectural Mental Health and Welfare Center
3Department of Psychiatry, Graduate School of Comprehensive Human Science, University of Tsukuba
4Division of Psychiatry, Tsukuba University Hospital
キーワード:
Trend survey
,
Mental disorders
,
Internet
,
epidemiologic investigation
,
Subdromal group
Keyword:
Trend survey
,
Mental disorders
,
Internet
,
epidemiologic investigation
,
Subdromal group
pp.301-309
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100950
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
抄録
未受診の潜在的な精神医学的症候群を有する人々の動向を把握する一助として,インターネット上に研究用ウェブサイトを開設し,訪問者に対して精神障害や精神医療に関するアンケート調査を施行した。対象の33,590件中,自覚的なうつと不安の訴えが8割に認められた。精神科受診が望まれる重症群と思われる人の中で,現在治療中の者は1割で,半数近くが未受診であった。受診に至らない理由として,「精神科への抵抗感」や,「精神科病院に関する情報不足」などが挙げられた。
今回の調査は,訪問者の基礎的属性の偏りや信頼性・妥当性の課題が残るものの,多数の未受診の精神障害の存在を見いだしたと考えられる。今後はこうした一群に対して,精神科医によるインターネット上の適切な情報提供や予防的介入は重要と思われた。
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.