書評
標準生理学(第6版)
板東 武彦
1
1新潟大
pp.927
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100800
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コアカリキュラム,CBTを念頭においた付録も充実させ,欧米の教科書にも比肩する良書
本書は20年間で5版を重ねた名著であり,まさに標準的な生理学教科書としての地位を確保してきた。欧米の教科書にすぐれたものが多いなかで,わざわざ日本で教科書を作ることに意味があるのかと思う反面,やはり自分の国で作られた優れた教科書があるということは誇らしいことである。
1人の著者が書いた教科書は全体の統一性に優れるが,やはり得意分野とそれ以外で内容に差が出てしまう。本書は分担執筆であり,各々の分野で,一流の著者が分担することにより,広い範囲で濃い中味を持つことができた。一方で,分担執筆の本の統一性を保つことは非常にむずかしい。著者の努力もさることながら,編集者の優秀さと努力を高く評価したい。
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