Japanese
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短報
Risperidoneによる筋強剛が,錠剤から内用液に変更後改善した1例
Preventive Effect of Risperidone Oral Solution on Risperidone-induced Muscle Rigidity:A case report
中川 誠秀
1
,
広瀬 徹也
1
Seishu NAKAGAWA
1
,
Tetsuya HIROSE
1
1(財)神経研究所・晴和病院
1Neuropsychiatric Research Institute Seiwa Hospital
キーワード:
Muscle rigidity
,
Risperidone oral solution
,
Malignant syndrome
,
Insomnia
Keyword:
Muscle rigidity
,
Risperidone oral solution
,
Malignant syndrome
,
Insomnia
pp.905-907
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100794
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はじめに
悪性症候群は,向精神薬による薬物療法中に約0.5~1%の頻度で生じ,時には致死的となる重篤な副作用であり,高CPK血症は悪性症候群の必発の異常所見であることが知られている。非定型抗精神病薬は従来型の抗精神病薬に比較し,錐体外路症状や過鎮静などの副作用の発生率は低いが,悪性症候群の報告は数例みられる1,3,5)。悪性症候群の主症状として錐体外路症状がある一方,risperidone内用液は錠剤による内服投与より錐体外路症状が生じにくいという学会発表や臨床報告がある8)。したがって,risperidone oral solutionはその吸収効果の速さのため,最適最少量の投薬が比較的容易であることからも,悪性症候群の発症を抑制する可能性がある。今回,risperidone内用液に剤形変更をしたところ,高CPK血症の改善も続き筋強剛が改善した症例を経験したので報告する。
(症例の匿名性のため,病像・経過以外の点で修正を加えてあることをお断りしたい。)
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