Japanese
English
短報
精神疾患として治療されていた前頭側頭型痴呆の2症例
Two Case of Frontotemporal Dementia Diagnosed as Psychosis
波平 智雄
1,2
,
城間 清剛
3
Tomoo NAMIHIRA
1,2
,
Seigo SHIROMA
3
1前・宮里病院
2現・平安病院
3城間クリニック
1Miyazato Hospital
2Hirayasu Hospital
3Shiroma Clinic
キーワード:
Frontotemporal dementia
,
Early symptoms
,
Psychiatric problem
Keyword:
Frontotemporal dementia
,
Early symptoms
,
Psychiatric problem
pp.901-904
発行日 2006年8月15日
Published Date 2006/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100793
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はじめに
変性型痴呆のうち,前頭側頭型痴呆(以下,FTD)はアルツハイマー型痴呆に次いで多いと言われている1)。初期は認知障害が前景に出ないために痴呆とされず,精神疾患と診断されることがある2,3)。したがってFTDの初期症状を理解し鑑別診断として念頭に置くことは重要と考えられる。今回筆者は,身体症状への固執をもとに医療施設受診を繰り返した2症例を経験した。2症例はそれぞれ神経症,うつ病とされていたが,頭部MRIや認知機能検査などからFTDと診断した。事例の経過を述べ考察を交え報告したい。
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