動き
WPA2002横浜大会を通して感じたこと,考えたこと
富田 三樹生
1
,
福田 正人
2
,
内田 直
3
,
和田 清
4
,
倉本 英彦
5
1多摩あおば病院
2群馬大学大学医院学系研究科・脳神経精神行動学
3早稲田大学スポーツ科学部スポーツ精神医学
4国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部
5北の丸クリニック
pp.1005-1011
発行日 2003年9月15日
Published Date 2003/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100739
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感じたこと,考えたこと
刑事司法と精神科医の倫理
WPAシンポジウム「矯正施設における精神科医療サービス」の意義
富田三樹生
日本精神神経学会(以下「学会」)の「精神医療と法に関する委員会」(以下「委員会」)はWPA横浜大会(2002年)において標記のようなシンポジウムを企画した。この企画は委員会が取り組んでいた2つの問題に関連していた。その1つは,政府が法案を準備していた「触法精神障害者対策」に関連して矯正施設における精神科医療の現状を検証しようとする,というものであった。2001年5月の大阪学会において,委員会は,シンポジウム「刑事司法における精神障害者の現況」を企画し,一方的に「対策」を検討する前に何が現実の問題であるかを問題提起した。その直後に池田小学校事件が起こり,小泉内閣の動きが危険な様相を呈していたのである。
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