Japanese
English
研究と報告
海外渡航中にヘロインなど麻薬依存に至った1症例についての検討
A Study of Heroin and Other Narcotic Drugs Dependence Addicted in Overseas
倉田 健一
1
,
田村 達辞
1
,
一ノ瀬 真琴
1
,
清水 賢
1
,
小沼 杏坪
2
Kenichi KURATA
1
,
Tatsuji TAMURA
1
,
Makoto ICHINOSE
1
,
Takashi SHIMIZU
1
,
Kyohei KONUMA
2
1医療法人せのがわ瀬野川病院
2医療法人せのがわKONUMA記念広島薬物依存研究所
1Senogawa Hospital, Hiroshima, Japan
2Konuma Memorial Institute of Drug Dependence, Hiroshima Senogawa Hospital
キーワード:
Heroin
,
Opiate
,
3,4-Methylenedioxymethamphetamine
,
MDMA
,
Dependence
Keyword:
Heroin
,
Opiate
,
3,4-Methylenedioxymethamphetamine
,
MDMA
,
Dependence
pp.1183-1189
発行日 2006年11月15日
Published Date 2006/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100352
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抄録
ヘロインは,その強力な多幸感,精神・身体依存形成作用の強さなどから「世界最大の麻薬」とされ,その乱用が欧米諸国においては大きな社会問題となっている。本邦ではヘロインなどの麻薬は,「麻薬及び向精神薬取締法」により規制され,医師または麻薬取締職員,警察官などによる届出・通報制度が義務づけられているが,その届出は年間数名程度で推移している。しかし,近年,麻薬などの使用を勧誘する安易な情報がインターネット上で氾濫し,また興味を持つ若者の危機意識の薄さから,今回報告した症例のように,渡航時に麻薬を不正に摂取する例も多くなっている。そのため,精神科医療機関においても麻薬依存症に関する臨床上の特徴,診断,治療法を再検討して把握しておく必要があると思われる。
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