書評
21世紀のリチウム療法
渡邉 昌祐
1
1河田病院SRCセンター心療内科
pp.816
発行日 2006年7月15日
Published Date 2006/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100304
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平素からリチウムの基礎・臨床の研究を精力的に進めておられる寺尾教授が「21世紀のリチウム療法」を出版された。最近のリチウム臨床研究のメタ解析の発表論文をわかりやすく解説しながらリチウムの臨床効果を再評価し,まとめた内容である。
取り上げてある項目は,躁病急性期,抗躁効果の予測,うつ病急性期,躁うつ病相の維持と予防,予防効果の予測,自殺の予防,抗うつ薬抵抗性うつ病,コタール症候群を伴ううつ病,統合失調症であり,さらに,二重盲検比較試験による人格障害,知的障害者の問題行動に対するリチウムの評価,さらに,周期性思春期障害に対する間欠的投与方法,または前駆症状期の間欠投与,ステロイド投与中のうつ状態のリチウム療法の経験が取り上げられている。
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