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私のカルテから
Bouffée déliranteより回復した1例
A Case of Bouffée Délirante
千丈 雅徳
1
Masanori SENJO
1
1五稜会病院
1Goryokai Mental Hospital
pp.447-449
発行日 2006年4月15日
Published Date 2006/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100255
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はじめに
Boufée déliranteはフランス精神医学の概念であり,妄想錯乱状態の発作で,数日間の急性状態を指す7)。心因性,てんかん性,分裂性,急性外因反応性のものなどさまざまな原因によるとされているが,ジャマイカ人の思春期の姉妹9)やカナダ人1)の報告などが散見されるものの,数は多くない。
急性の幻覚妄想状態で某精神病院に搬入され,典型的な統合失調症と診断され,両親の強い希望で数日後に当院に転院し,boufée déliranteの診断のもとに加療し,後に適応障害,1年半後の現在は遷延性抑うつ反応の診断で安定している症例を経験したので,経過を報告し,boufée déliranteという概念について若干考察したい。
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