Japanese
English
短報
クリニカルパスによるm-ECT施行により早期に退院した亜昏迷状態の1例
A Case of Short Hospital Stay Substupor Treated with m-ECT by the Use of Clinical Pathway
中島 公博
1
,
古根 高
1
,
千丈 雅徳
1
,
小林 清樹
1
,
林 裕
1
,
坂岡 ウメ子
1
,
田中 稜一
1
Kimihiro NAKAJIMA
1
,
Takashi FURUNE
1
,
Masanori SENJOU
1
,
Seiju KOBAYASHI
1
,
Yutaka HAYASHI
1
,
Umeko SAKAOKA
1
,
Ryoichi TANAKA
1
1五稜会病院
1Goryoukai Medical Corporation
キーワード:
Clinical path
,
Co-path
,
Modified ECT
,
Short hospital stay
Keyword:
Clinical path
,
Co-path
,
Modified ECT
,
Short hospital stay
pp.1227-1230
発行日 2003年11月15日
Published Date 2003/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100935
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はじめに
クリニカルパスは,経営工学の製造工程管理法を医療界において臨床的に応用されたものである。パスの基本形は疾病や診療別に状態の経過やさまざまな治療タスクを同一のフォーマットで時系列に並べたもので,関係するスタッフが治療経過を把握しやすくなっている1)。内科,外科系の臨床では広く利用されており,2002年の日本クリニカルパス学会もすでに4回の開催を数える。クリニカルパスは在院日数の短縮,経費削減などのメリットがあるとされる。
しかし,精神科の治療においては疾患の性質上,時系列に予想された通りに経過することは少なく,クリニカルパスをそのまま使用することは非常に困難なことが多い3)。それでもクリニカルパスを使用し,精神科医療の中でも標準化された治療を行うことが有用なこともあると思われる。
今回,クリニカルパスによるmodified electroconvulsive therapy(m-ECT:無けいれん頭部通電療法)を施行することにより,早期に退院に至った亜昏迷状態の症例を経験したので報告する。
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