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私のカルテから
うつ病の再発として経過観察された原発性副甲状腺機能亢進症の1症例
A Case of Hyperparathyroidism that had been treated as recurrent depressive disorder
沼田 周助
1,2
,
須田 顕
2,3
,
加藤 温
2
,
笠原 敏彦
2
Shusuke NUMATA
1,2
,
Akira SUDA
2,3
,
On KATO
2
,
Toshihiko KASAHARA
2
1徳島大学医学部精神神経医学教室
2国立国際医療センター精神科
3横浜市立大学医学部精神医学教室
1The University of Tokushima School of Medicine
2International Medical Center
pp.315-318
発行日 2005年3月15日
Published Date 2005/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100036
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はじめに
副甲状腺機能亢進症に伴うカルシウム代謝異常は,感情面における軽微な人格変化で症状が始まり,抑うつ気分,食欲不振,無気力,無関心などの精神症状を呈するため,精神科疾患と診断され,内分泌疾患の発見が遅れることがある。実際に,精神科疾患と誤診され,経過観察された原発性副甲状腺機能亢進症(primary hyper parathyroidism,以下PHPT)の症例が,すでにいくつか報告されている2,6)。今回我々は,うつ病の既往があった患者が再び抑うつ状態となり,うつ病の再発と考えられ治療されるも悪化の一途をたどった原発性副甲状腺機能亢進症の1例を経験したため,若干の考察とともに紹介する。
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