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特集 わが国に心臓移植が定着するには何が必要か
臓器提供の現状と心臓移植の推進に向けての課題
Current and Future Issues on Heart Transplantation
寺岡 慧
1
Satoshi Teraoka
1
1東京女子医科大学第3外科
1Ⅲrd Department of Surgery, Tokyo Women's Medical University
pp.571-577
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902104
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はじめに
臓器移植法施行以来5件の脳死下での多臓器提供が行われ,4件の心臓移植が実施された.移植後の患者の経過は良好であり,昨年度に移植が実施された患者はすでに社会復帰を果たしている.しかし,これまで60名の心移植希望者が登録し,そのうち4例が心移植を受けたが,他方13名が心移植の待機中に死亡している.今後脳死下での臓器提供を推進し,一人でも多くの患者の救命のために関係諸方面の協力が要請される.
本稿では心臓移植を推進する上での社会的システム,ならびにその前提となる心臓提供の現状と問題点,さらに今後の課題について概説したい.
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