Japanese
English
綜説
呼吸器疾患の発症とウイルス感染
Pathogenesis of Virus Infection-induced Pulmonary Disease
山谷 睦雄
1
Mutsuo Yamaya
1
1東北大学医学部附属病院老人科
1Department of Geriatric Medicine, Tohoku Universitv School of Medicine
pp.471-478
発行日 1999年5月15日
Published Date 1999/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901894
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はじめに
呼吸器ウイルス感染は上気道炎,気管支炎や肺炎あるいはその合併症としての腸炎,髄膜炎などを生ずる1).他方で,慢性の呼吸器疾患を持つ患者にとっては安定した病状を急性増悪する原因となる.また,それまで症状のなかった人に気管支喘息の発症をもたらす原因となる.従来より気管支喘息や慢性気管支炎が呼吸器ウイルス感染で増悪することが知られているが,最近になってその機序が明らかになってきた.
本稿では気管支喘息および慢性気管支炎を中心に,呼吸器疾患の発症とウイルス感染の関係について,疫学,発症および増悪の機序,臨床像など,これまでの知見をまとめて紹介する.
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