Japanese
English
Bedside Teaching
肺の悪性リンパ腫
Pulmonary Lymphoma
湯本 典夫
1
,
黒須 克志
1
,
古川 雅一
1
,
三方 淳男
1
Norio Yumoto
1
,
Katsushi Kurosu
1
,
Masakazu Furukawa
1
,
Atsuo Mikata
1
1千葉大学医学部第一病理
1Department of Pathology I, School of Medicine, Chiba University
pp.1067-1075
発行日 1996年10月15日
Published Date 1996/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901350
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はじめに
肺原発の悪性リンパ腫は非常に稀で,わが国では節外性非ポジキンリンパ腫の0.7%ぐらいであり,欧米でも3.6〜10%以下である.したがって,わが国における肺リンパ腫のlarge seriesでの報告は少ないが,欧米の報告も併せて考えると肺リンパ腫は低悪性度リンパ腫が多いのが特徴である.最近の免疫学的,分子病理学的技術の普及により,肺の反応性病変とリンパ腫を区別することが可能となり,腫瘍性格の明らかでなかったリンパ増殖性疾患のうち,pseudolymphomaやlymphoid interstitial pneumonia(LIP)とされていた症例の多くが低悪性度リンパ腫であることがわかってきた.
本稿では肺リンパ腫の分類とわれわれが現在行っている低悪性度B細胞リンパ腫の分子病理学的な解析について述べる.
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