Japanese
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特集 手法が確立するまで—血液ガスと呼吸管理の領域から
ヴァンスライク法
Van Slyke Method
川城 丈夫
1
Takeo Kawashiro
1
1国立療養所東埼玉病院
1National Higashisaitama Hopital
pp.911-914
発行日 1996年9月15日
Published Date 1996/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901321
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Van Slyke検圧法との出会い
現在,血液ガスの分圧を測定することは日常の研究および臨床において当り前のこととなっている.しかし,筆者が研究室に入室した1967年は,分圧測定は未だ研究室内でのみ行える特殊な技術であった.私が入室後,先輩からまずお教え頂いたことはVan Slyke検圧器(図1)とScholander微量ガス分析器を用いてガスを測定することであった.前者はmanometricな測定法であり後者はvolumetricな測定法であるので,この意味で両者は好対照をなし,また好対照であることが両者の理解を深めるのに役立った.極めて興味深く学んだ.この頃は,これらの方法が呼吸の研究分野では重要な方法論であった時期であった.筆者はこれらの方法に熟練するべく努力したことによって“ものを測定する”ということを勉強させて頂いたように感じている.これらの方法は“ものを測定する”ことを学習するには格好の機会を与えてくれたと筆者は今でも感じ,感謝している.
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