Japanese
English
特集 手法が確立するまで—血液ガスと呼吸管理の領域から
酸塩基平衡のノモグラム
Nomograms for Acid:base Balance
本田 良行
1
Yoshiyuki Honda
1
1千葉大学医学部生理学
1Department of Physiology School of Medicine, Chiba University
pp.901-903
発行日 1996年9月15日
Published Date 1996/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901319
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生体の血液・体液の酸塩基平衡の基本状態はpH,Pco2およびHCO3−の値によって決められる.この三者の間にはHenderson-Hasselbalchの関係式が成立する.pH=pK’+log([HCO3−]/S×Pco2)この関係式を計算によって解く代わりに,グラフによって表すことが昔から行われてきた.その方法には2種類あって,1つは主としてX-Y(直交)座標を用いるものでカーテシアン(cartesian)ノモグラムと呼ばれる.いま1つは,各変数を適当な間隔を隔てて縦に並列させるものでアラインメント(alignment)ノモグラムと呼ばれる.前者は血液の酸塩基平衡の状態を視覚的に示すものとして,今日でもよく用いられている.後者は,Henderson-Hasselbalch式中の2変数から残りの変数または他の誘導パラメターを求めるのによく使われて来た.しかし,コンピュータによるAlgorithmを用いた計算が主流となった今日,昔よりも利用価値は薄れてきた.
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