Japanese
English
特集 PSV(Pressure Support Ventilation)
PSV概論
Introduction to Pressure Support Ventilation
西村 匡司
1
,
吉矢 生人
1
Masaji Nishimura
1
,
Ikuto Yoshiya
1
1大阪大学医学部麻酔科
1Department of Anesthesiology, Osaka University Medical School
pp.839-844
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900531
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
陽圧人工呼吸は1900年代の前半より始まり,今日に至る長い歴史をもっている.この間,様々の換気方法が開発されてきた.初期の気道内圧を制御する方法から,一回換気量を制御する方法にその主流は変遷していったが,pressure support ventilation(PSV)の登場により,呼吸管理は気道内圧を制御する方式がまた主流となりつつある.
人工呼吸管理では酸素化の改善,高炭酸ガス血症の改善,呼吸仕事量の軽減が目的となる.しかし,従来の補助換気(assisted mechanical ventilation:AMV,intermittent mandatory ventilation:IMV)では,呼吸仕事量の軽減は不十分であり,呼吸筋疲労を来す危険性もある1-5).これらの換気モードでは,一回の換気量,吸気流速,換気回数など全てが人工呼吸器の設定値に従って作動する6),pressure support ventila-tion(PSV)も補助換気の一種であるが,気道内圧を設定された値まで上昇させることにより自発呼吸の換気量を増加させるものである.当初は気管内チューブや呼吸器回路などの抵抗に起因する呼吸仕事量の増加分を軽減するために開発された換気モードである7,8).
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.